去る5月7日、山元派本山證誠寺におきまして、花まつり法要を勤めさせて頂きました。
本年度も昨年・一昨年に引き続きまして、新横江保育園の関係者様に多大なるご協力を頂けましたこと、並びに園児様及び保護者様の皆々様には、その貴重なお時間をお借り頂けましたこと、主催者を代表致しまして厚く御礼申し上げます。
加えまして、同時並行させて頂きました、お茶席のお手前、ご準備等々、大変にお世話頂きました宇野社中の皆様にも、心より御礼申し上げます、本当にありがとうございました。
また例年の通り、婦人会の会長様をはじめ、皆々様にはお力添えを頂けましたこと、深く感謝申し上げます。本山という立場にありながら、釈尊の御生誕をお祝いさせて頂く法要が近年まで行えていなかったことは、不徳の致すところであり、非常に情けない思いを致しておりました。今期を含めまして、三期連続でお勤めさせて頂けましてのも、偏に婦人会様のご協力の賜でございます故、重ねて御礼申し上げます。
当日は、少し小雨もぱらついており、昨年度は雨の影響から境内地のみのお練りと、少し寂しいものとなっておりましたので、今年も保育園から本山までのお練りを行えるか心配されましたが、有り難いことに開始直後より天候も回復に向かいまして、無事に執り行うことができ、ほっと致しました。
このように大変に多くのお子様にご参加頂けます仏事行事は、現在当寺におきましてはこの花まつり法要のみであり、本当に貴重で有り難い機会となっております。門戸狭く、仏教に関心があるからお寺を訪ねるという事に限らず、こうしてお子様と保護者様の思い出体験として仏事行事にご参加頂けることを慶び、それらより自分達僧侶自らがお寺の可能性を見出し、拡げることで、また時代に応じたお寺のあり方を提示していかなければならないと感じております。
富士山は五合目まで車で行くことが可能です。それは少しの興味さえもって頂けていればすぐにでも到達可能なものであり、それは仏事行事をイベントと捉え、それに興味を持ち、お寺に足を運んで下さることと同じと考えるのであれば、六合目以降車から降り、自らの足で山を登って頂ける魅力を、お寺の僧侶である我々が発信していかねばなりません。富士山には、その頂上へ到達することへの達成感や荘厳たる絶景といった魅力があり、自らの足で険しい山道を登り続けるのも、その到達する先の目的(個々によって様々でしょうが)、それに魅了され、引きつけられるのでしょう。
興味本位のものから、自らの足で歩み、到達したいと思って頂ける魅力あるコンテンツの発信、それより仏教の根本へと導き入れることへ物事を昇華させるはたらきを示すことは、今を生きる僧侶に課せられた課題といえるのではないでしょうか(自分に言い聞かせているだけですが)。
また来年度も、多くの皆様にご参加頂けますことを志し、今年度より頂戴した問題点を精査させて頂き、尚一層より善いものとなるよう精進させて頂きたく存じます。皆々様、本当にありがとうございました。